体を守る【免疫細胞】の種類と働きをご紹介します!

免疫

免疫細胞】とは、細菌やウイルスから、私たちのからだを守ってくれている免疫力の要であり、私たちが健康に生きるための防御システムです。

この細胞の働き無くしては、私たちの健康は守られません。

しかし、この免疫細胞たちがどんな働きをしているのか。

あなたは知っていますか?

健康に過ごすために、免疫力向上に向け、私たちの体で働く免疫細胞の種類と働きをわかりやすくご紹介します!

項目は以下の通りです。

01.免疫細胞が生まれるところは?
02.免疫細胞はいつもどこにいるの?
03.免疫細胞の種類
04.免疫細胞の働きが悪くなる原因と症状
05.免疫細胞を元気に働かせる生活をしよう

01.免疫細胞が生まれるところは?

骨髄免疫細胞は血液と同様に、私たちの骨髄のなかの造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)から生まれて、次々に分かれて進化していきます。

骨髄では、好中球(こうちゅうきゅう)やマクロファージのほか、リンパ球〈B細胞とT細胞〉、NK細胞、形質細胞など、ほぼすべての免疫に関わる細胞が生まれているんです。

また、骨髄から移ってきたT細胞がさらに教育を受けて、たくましく育つ臓器が胸腺(きょうせん)です。

T細胞がたくましく育つ胸腺ですが、実はT細胞の95%ほどは、試験に脱落(だつらく)するきびしい選択(せんたく)の場所ともいわれています。

02.免疫細胞はいつもどこにいるの?

リンパ管
免疫細胞の60%以上は、小腸の粘膜部分に存在しています。

小腸・大腸に代表される広大な粘膜面には、パイエル板と呼ばれる粘膜リンパ組織が存在しています。

ほかには眼・鼻・口・喉・気管支などに分布しています。

小腸の場合、上皮細胞のあいだに【M細胞】という細胞がところどころに並んでいます。

M細胞は細菌やウイルスなどの抗原を、直接粘膜内に誘導し、免疫細胞たちに渡し、処理する働きをしているんです。

さらに免疫細胞たちは、私たちの身体中をめぐる血液とリンパ液に乗って、ウイルスや細菌などの抗原をつねに探しながら働いています。

リンパ液は、血液と違う一方通行の流れで身体中を巡っています。

心臓から全身に送り出された血液の一部が、毛細血管の壁に空いた小さなすき間から染み出し、細胞と細胞の間を満たす組織液になります。
組織液は血しょうやリンパ球【T細胞やB細胞など】でできていて、この組織液がリンパ管に取りこまれたものをリンパ液といいます。

血管もリンパ管も全身に張りめぐらされています。

血液は私たちの身体の中を循環していますが、リンパ液はからだの末端から、身体の中心に向かって、一方通行で流れているんです。

リンパ管の内側には逆流させないための弁がついていて、まわりの筋肉が動くたびにリンパ液がからだの中心に向かって押し流され、心臓の手前にある太い静脈血管に合流しています。

このように私たちの身体の色々な場所で、免疫細胞は働き、私たちの身体を守ってくれているんです。

03.免疫細胞の種類

免疫細胞
私たちの身体の免疫細胞といえば、【白血球】を想像される方が多いかもしれません。

実は、【白血球】は体内に入った細菌やウイルスなどの外敵から体を守る働き、つまり血液中に存在する免疫細胞の総称なんです。

白血球の数は、血液1立方ミリメートル当り6000~8000個で、赤血球数の1000分の1ほどしか存在していません。

しかし、数が少ないにも関わらず、その種類は豊富で、白血球には

好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球

の5種類があり、それぞれが異なる働きをしています。

その白血球の中でも好中球と呼ばれる免疫細胞が全体の約60%、リンパ球と呼ばれる免疫細胞が30%を占めています。

ここで、私たちの身体に存在する免疫細胞の種類をご紹介します。

 

顆粒球

顆粒球は骨髄で産出され、末梢血内の白血球の半分から3/4程度を占め、外界から体内に侵入する細菌や異物に対して,食作用により防御の役割を果します。
好中球・好酸球・好塩基球の3種類があり、種類により様々な働きをします。
◯好中球
好中球

顆粒球の大部分(約55%)は好中球です。
細菌などの異物(いぶつ)を処理し、生体を外敵から防ぐ働きをしています。
好中球には異物の方に向かって進む遊走能(ゆうそうのう)と、異物を取込んで処理する貪食能(どんしょくのう)があり、取込まれた異物は顆粒中に含まれる酵素や活性酸素により消化、殺菌されます。

◯好酸球

好酸球白血球中に約3%存在しています。
アレルギー反応の制御を行い、I型アレルギー(抗原が体内に入るとすぐに生じ、即時型過敏と呼ばれ、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、蕁麻疹、アナフィラキシー等の症状を引き起こす)や、寄生虫の感染、腫瘍細胞などで増殖します。
また、弱い貪食能力を持ちます。

◯好塩基球

好塩基球白血球中の約0.5%存在しています。
好酸球との共通点が多いのが特徴です。
特定の抗体に出会うと、ただちにヒスタミンなどの化学物質を放出します。
また、気管支喘息など慢性のアレルギー疾患の病態において、おそらく、この細胞の関与がいままで考えられていたよりも強く、何らかの局面では、少数の好塩基球が司令塔の役割を果たしているのではないかと考えられています。

 

リンパ球

白血球中の約36.5%を占め、顆粒球とは違い、チームを作ってウイルスなどの外敵や、腫瘍などの異物を攻撃します。
また、体内に侵入した異物を記憶し、それが再び侵入してきたときには、記憶に基づいてすばやく対応し、排除する働きを持っています。
リンパ球にはNK細胞・B細胞(Bリンパ球)・T細胞(Tリンパ球)などの種類があります。
◯NK細胞

NK細胞免疫システムの中でも最前線で戦うのが、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)です。
NK細胞は他の免疫細胞の中でも即戦力として働き、攻撃的にウイルスに感染した細胞など、異常のある細胞を破壊していきます。
つまり、NK細胞の活性(NK活性)が高ければ、感染症などの疾病を未然に防ぐことができるようになるため、がん治療の【活性NK細胞療法】として注目されています。
またNK細胞は、わずか5分間笑うことで活性化することが分かっています。

◯B細胞(Bリンパ球)

B細胞B細胞はリンパ球の約20-40%を占めています。
重要な役割は、体内に侵入した病原体を排除するために必要な【抗体】を作り出し、体液性免疫に関わることです。
また、1つのB細胞は1種類の抗体しか作れないため、抗体遺伝子の組み合わせを変化させたりすることで、1億種類以上の抗体を作り出し、様々な病原体の侵入に備えているんです。
ある病原体が初めて体内に侵入すると、その病原体に対する抗体を持つB細胞が、主にヘルパーT細胞と協力して抗体を作り出します。
一度、病原体に反応したB細胞は、一部が記憶細胞として体内に長く維持され、同じ病原体が再度侵入したときにすばやく反応します。
このしくみは、予防接種などに応用されています。

◯T細胞(Tリンパ球)

T細胞T細胞は末梢血中のリンパ球の70〜80%を占めています。
主に細胞性免疫(細胞成分)を介して、ウィルスなどに感染した細胞を見つけて排除します。
T細胞は機能をもとに4種類に分類でき、
・B細胞の抗体産生細胞への分化を助ける【ヘルパーT細胞】
・抑制する【サプレッサーT細胞】
・アレルギー反応を誘発する【エフェクターT細胞】
・標的細胞を破壊する【キラーT細胞】
が存在すると言われています。
この複数のT細胞や、他の免疫細胞(マクロファージ・樹状細胞など)のチーム戦により、ウイルスや細菌などの抗原や、抗原により感染した細胞を排除するために、緻密な連携を組んで戦っています。

 

単球

白血球の中でも最も大きなタイプでのものです。
単球は、身体中の白血球の2%から10%を占めており、免疫機能において複数の役割を果たします。
マクロファージ・樹状細胞に分化することができます。
◯マクロファージ

マクロファージマクロファージはアメーバ状の細胞です。
身体の中に侵入してきた異物を発見すると、自分の中にそれを取り込んで消化(貪食処理)をします。
また、いろいろな組織で異なるタイプのマクロファージが形成され、その中でも一部のマクロファージは、異物の特徴 (抗原)を細胞表面に出すことで、外敵の存在を他の免疫細胞に伝えます。
そのほかにも、他の免疫細胞と共同で、サイトカイン(TNF-α、インターロイキン、インターフェロンなど)の免疫細胞を活性化させる物質の産生にも関わっています。

◯樹状細胞

樹状細胞外気に触れる鼻腔、肺、胃、腸管、皮膚などに存在している細胞です。
名前のとおり、枝のような突起(樹状突起)を周囲に伸ばす形態が特徴です。
樹状細胞は、異物を自分の中に取り込み、その異物の特徴(抗原)を他の免疫細胞(T細胞やB細胞など)に伝え、それら免疫細胞を活性化させる働きを持ちます。
そして、活性化されたT細胞やB細胞が、異物を攻撃し、私たちの身体をまもっているんです。

このような様々な免疫細胞が協力し合うことにより、私たちの【免疫力】が維持され、外敵から身体を守り、健康を維持してくれているんです。

04.免疫細胞の働きが悪くなる原因と症状

免疫バランス免疫細胞たちは、お互いに相互関係を結び、バランスを保ちながら働いています。

しかし、なんらかの原因で細胞たちのバランスのとれた相互関係が崩れてしまうと、様々な病的事態が発生してしまうんです。

免疫細胞のバランスが崩れる原因は様々あります。

日常生活における、免疫力が低下する原因については、こちらの記事をご覧ください。
→免疫力とは?

日常に潜むさまざまな原因や、免疫反応のブレーキをかけるサプレッサーT細胞の働きが弱まると、いつまでも免疫反応がダラダラと続き、
〈アレルギー(アトピー性皮膚炎や花粉症など)〉〈自己免疫疾患(膠原(こうげん)病や関節リウマチなど)〉
を引き起こしてしまうんです。

このような病気の多くは、免疫反応の行き過ぎで起こる病気です。

このことから、免疫反応は弱すぎても、強すぎてもいけないのです。

05.免疫細胞を元気に働かせる生活をしよう

ファイトケミカル免疫細胞を元気に働かせるためには、毎日の生活習慣がとても重要になります。

それを証明する学問のひとつに【免疫栄養学】と呼ばれる新しい分野があります。

これは、免疫とふだん食べている食品との関係を専門的に研究する分野です。

その中でも、野菜や果物などの植物が持つ化学成分【ファイトケミカル】が今、注目されています。

主なファイトケミカルには、ポリフェノールやカロテノイドなどの抗酸化物質がよく知られています。

ポリフェノールは、お茶などに含まれるカテキンや、赤ワインやブルーベリーなどのアントシアニンなどが代表的です。

カロテノイドには、緑黄色野菜に多いβカロテンや、トマトなどに含まれるリコピンなどがあります。

このような植物が持つファイトケミカルには、

1.免疫細胞をつくったり、免疫機能を正常に維持する【免疫活性維持力】の増進

2.免疫機能に働いて、免疫機能による攻撃力を高める免疫力増強作用

3.食材に含まれる栄養成分が直接、細菌やウイルス・がんなどの異物をめがけて攻撃・排除する【抗菌作用・抗ウイルス作用・抗がん作用】

4.免疫反応が過剰に働いた結果起こる炎症反応、それを抑える力の【抗アレルギー作用・抗炎症作用】

などの作用があることが分かっています。

免疫は【上げる】だけではダメで、バランスをとることが大事。

このようなファイトケミカルは、私たちの免疫を【整える】ことに大いに役立つんです。

 

あなたも、免疫力を向上させ、病気に負けない、健康的な毎日を送りましょう。

 

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